アニメ映画『天使のたまご』は沈黙のカルト

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ナイトメア・シンジ

大学時代に現劇団の前身「スパースターノイローゼ」旗揚げ。 1989年劇団「営業二課」設立。 1997年松竹シナリオスクール卒業。 フェニックス掌編文学賞入賞。 2009年8月から2017年2月まで中央林間カルチャースタジオ演技講師に就任。 現在は映画脚本、舞台演出、脚本、ラジオドラマ制作、リーディング講師など精力的に活動中。 演技指導はマンツーマンを基本に行っている。 日本劇作家協会会員。 劇団営業二課主宰。 横須賀まなび館演技講師。

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今日、ご紹介するのは、アニメ映画「天使のたまご」です。
映画と言っても、OVA作品。
(OVAとはオリジナル・ビデオ・アニメーションの略称)

最初に言います。
最後にも言います。
この「天使のたまご」はカルト映画です。

さて、このアニメ映画「天使のたまご」の発売は1985年。
発売元は徳間書店です。

原案・脚本・監督は鬼才押井守。

キャラクターデザインはイラストレーターで「ファイナル・ファンタジーシリーズ」で有名な天野喜孝。

上映時間は71分。

では、アニメ映画「天使のたまご」のあらすじです。

たぶんですけど。

「天使のたまご」あらすじ

映画評論家兼、舞台演出家のナイトメアシンジです。

まずカルトアニメ映画『天使のたまご』ってなに?という人のために【あらすじ】を紹介していきましょう

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ノアの方舟は陸地を見つけられなかった。
(架空の世界)

ノアの箱舟は陸地を見つけられずに沈没し、人類や箱舟に乗った動物はすべて化石と化した世界。方舟に乗っていた少女は、廃墟の町にいる。

人類の滅亡を受け入れることが出来ず、ガラスびんを集め、一人でいる。少女は「天使のたまご」を育てる夢を見ている。そこへ戦車に乗って、十字架のような大きな武器を持った青年がやって来て、たまごを叩き割ってしまう。たまごの中には何も入っていなかった。

無。現実を突きつけられた少女は水面に身を投げる。沈んでいく少女の口からあふれ出た泡はやがて無数のたまごとなり、水面を漂う。そして物語は転覆した船の底の上で終わる…。

カルトアニメ映画としての「天使のたまご」

この「天使のたまご」ストーリーを要約をしましたが、実際はもっと難解です。

何しろ、静止画像だろうか?と思うくらいにゆっくりと物語が進みます。
台詞も少ない。大きなストーリーのうねりもひねりもない。ただ、淡々と過ぎていく。

かのジブリの御大、宮崎駿が酷評したのも頷けます。

このアニメ映画「天使のたまご」を見終わって、筆者は頭を抱えました。
これは、一体…。一夜明けてひとまず、筆者なりの結論に達しました。
(個人的な意見です)

このアニメ映画「天使のたまご」は”アート”として見るべきなんだ。
そうすれば、辻褄が合います。
(たぶん)

アニメ映画「天使のたまご」ストーリーを追ったり、アクションに戦いたり、キャラクターに感情移入したり、会話を楽しんだりする映画ではない。

これは”アート”として見るべきだと。
カルト映画なんだ。

事実、冒頭の赤い色の雲やノアの人々の造型など緻密でキレイで素晴らしいクオリティーです。
ひとつひとつの場面がまるで、芸術であるかのような出来栄えです。

中学時代に宿題の”防火ポスター”を描いていたら、あまりの下手くそぶりを見かねた父親が全部描き直したところ、あやうく県のコンクールに応募されそうになって泣きべそをかいた筆者ごときにもわかるくらいに素晴らしい。

でも、あえて、言う。
言わしてください。
つまらん。

通常であれば、71分という時間は決して長くはない。
このアニメ映画「天使のたまご」のなんと長いことか。
時間は観念である事を実感。
納得しました。

アニメ映画「天使のたまご」を作った押井守は1981年今だに熱烈でコアなファンが多いテレビアニメ「うる星やつら」で注目を浴び、1984年アニメ映画「うる星やつら2ビューティフル・ドリーマー」でアニメファンの心鷲掴みにしました。

翌年、このアニメ映画「天使のたまご」完成させますが、作品の評判がいまひとつであったこともあり、3年間アニメの現場から遠ざかります。

押井守が再び、脚光を浴びるのは、1988年のOVA「機動警察パトレイバー」まで待つことになるのです。その後の「GHOST IN THE SHELL/攻殻機動隊」その続編映画「イノセンス」などの活躍は周知の通りです。

この「天使のたまご」はそんな作品でもあるわけです。

ただ、この作品にはタイトルバックを見るとわかりますが、錚々たるアニメーターが参加しています。(その中には「エヴァ」の貞本義行もいます)

世間の評価はわりと高いこのアニメ映画「天使のたまご
見るか見ないかはあなた次第。

間違いなくカルト映画です。

「アニメ映画『天使のたまご』は沈黙のカルト」を最後まで読んで下さった皆様へ

皆さん、ホラー王子(ナイトメアリュウタ)の兄貴分。ナイトメアシンジです。最後まで読んでくれた方にオススメしたい映画がありますのでコチラの記事も併せて読んでみて下さい→アニメ映画を見る人さえ、評価が分かれるだろう『serial experiments lain』は紛れもないカルトアニメ

(ナイトメア・シンジ)

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大学時代に現劇団の前身「スパースターノイローゼ」旗揚げ。 1989年劇団「営業二課」設立。 1997年松竹シナリオスクール卒業。 フェニックス掌編文学賞入賞。 2009年8月から2017年2月まで中央林間カルチャースタジオ演技講師に就任。 現在は映画脚本、舞台演出、脚本、ラジオドラマ制作、リーディング講師など精力的に活動中。 演技指導はマンツーマンを基本に行っている。 日本劇作家協会会員。 劇団営業二課主宰。 横須賀まなび館演技講師。

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