北村一輝主演映画『KILLERSキラーズ』は何気に拾い物

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ナイトメア・シンジ

大学時代に現劇団の前身「スパースターノイローゼ」旗揚げ。 1989年劇団「営業二課」設立。 1997年松竹シナリオスクール卒業。 フェニックス掌編文学賞入賞。 2009年8月から2017年2月まで中央林間カルチャースタジオ演技講師に就任。 現在は映画脚本、舞台演出、脚本、ラジオドラマ制作、リーディング講師など精力的に活動中。 演技指導はマンツーマンを基本に行っている。 日本劇作家協会会員。 劇団営業二課主宰。 横須賀まなび館演技講師。

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今日ご紹介するのは、北村一輝主演のバイオレンス・ムービー「KILLERS キラーズ」です。

KILLERS キラーズ

日本とインドネシア共同制作。
日本公開は2014年2月1日。
(インドネシア公開は2014年2月6日)

R+15指定。
(劇場公開時はR+18指定でした)

上映時間は138分。

キャッチ・コピーは
”日本ーインドネシア 狂気は伝染する”
(悪くない)

監督はインドネシアのティモ・ジャイアント&キモ・スタンボエルの2人組ユニット“モー・ブラザーズ”。(2009年制作、インドネシア発スプラッッター映画「マカブル永遠の血族」でホラー映画ファンから一躍注目されたあのモー・ブラザーズです)

制作・総指揮にギャレス・エバンス。
(トロント国際映画祭でミッド・マッドネス賞を受賞したインドネシア発アクション映画「ザ・レイド」(2011年)の監督。日本でも話題になり、続編「ザ・レイド GOKUDO」(2014年)には松田龍平、遠藤憲一が出演。北村一輝も参加しています。どちらの作品も筆者は好きな映画。3作目?も期待)

キラーズの出演者をざっと、紹介しましょう。

北村一輝とダブル主演にオカ・アンタラ。
(1981年7月8日生まれ。ジャカルタ出身。インドネシアを代表する俳優の一人。映画「ザ・レイド GOKUDO」にも出演しています)

その他、日本からは高梨臨。黒川芽以。でんでん。

では、映画「KILLERS キラーズ」のあらすじも導入部だけ紹介。

KILLERS キラーズあらすじ

ふたつの都市で物語は展開する。
東京。

鈍器で殴られ、痙攣して死んでゆく若い女性の様子を仮面を被った野村(北村一輝)がハンディ撮影している。

野村はその凄惨な映像をインターネットの動画サイトにアップする。

野村は若い女性を拉致、監禁して殺人シーンを撮影するシリアル・キラーだった。

野村がいつものように夜の街を車に乗って獲物を探していると、偶然、弟の宗一を道路の真ん中に立たせて死なせようとする姉、久恵(高梨臨)を見かける。

宗一は自閉症で将来を悲観した久恵が無理心中を図ろうとしたのだ。

走ってきた車は事故直前に急ブレーキ。
久恵と宗一は間一髪、死を免れる。
宗一を抱きしめ、後悔する久恵。
そんな姉弟に野村は興味を抱く。

一方、インドのジャカルタで忸怩たる思いで日々を過ごすフリー・ジャーナリストのパユ(オカ・アンタラ)。

パユは町の権力者のダルマの汚職事件を追求するが、卑劣なワナにはめられて取材を断念したのだった。

パユはその出来事をきっかけに妻と娘と別居していた。

パユはネット・サーフィンで野村の殺人動画を発見、嫌悪感に駆られながらも興味を持つようになる。

ある日、パユは運転手が共犯のタクシー強盗に遭遇するが逆襲に成功する。

興奮したパユは、死にゆく犯人の映像をネットの動画サイトに載せてしまう。

パユの動画を見た野村は自分の”仲間”だと確信。
パユに接触する…。
(面白そうでしょ?)

KILLERS キラーズの北村一輝

北村一輝の狂気っぷりは一見の価値ありです。

北村一輝は、この映画「KILLERS キラーズ」でサイコなシリアル・キラー、野村のオファーを受けた理由をモー・ブラザーズのインタビューでこう答えています。

「”大型資本(ハリウッド)に勝つには、お金のかからないこのジャンル(ホラー、あるいはサスペンス)しかない。アジアの底力を見せつけてやろうじゃないか?一緒に手を組もう”と声をかけてきたモー・ブラザーズの言葉に打たれた」

(モー・ブラザーズは北村一輝の”役者魂”に訴えたわけだ)

北村一輝を、筆者が最初に見たのは1999年公開映画「皆月」。
(同名の花村萬月の吉川英治文学新人賞作品が原作。ウルトラマンティガのレナ隊員、吉本多香美のヌードが話題になりました。当時は衝撃でした。ちなみに吉本多香美の父はウルトラマン黒部進)

第21回ヨコハマ映画祭で(20年前です)、北村一輝は映画「皆月」でヨコハマ映画祭で助演男優賞を受賞して壇上に登場しました。

映画評論家(すいません。名前は失念しました)が北村一輝を「この人は必ず、日本を代表する俳優になる」と絶賛していたことを、筆者は今だに鮮明に覚えています。
(事実、映画「皆月」の北村一輝は絶品。未見の人は是非。俳優を目指す方にも見て欲しい)

KILLERS キラーズの高梨臨

この映画のキーマンの一人と言っていい”久恵役”の高梨臨については賛否両論あるところ。
筆者は少し”残念な気持ち”が強い。
(演技含め)

高梨臨って誰?

簡単に説明します。
高梨臨は1988年12月17日生まれ。
千葉県出身。2008年、映画『GOTH』で映画デビュー。テレビ朝日系列特撮ドラマ「侍戦隊シンケンジャー」(2009年)のシンケンピンクで一躍人気者に。
(共演に松坂桃李)

2012年カンヌ国際映画祭コンペティション部門正式出品作品、アッバス・キアロスタミ監督の「ライク・サムワン・イン・ラブ」で主演として抜擢され、2013年第27回高崎映画祭最優秀新人女優賞を受賞しています。

KILLERS キラーズここからネタバレ

クライマックス、高梨臨は野村に殺されます。
しかし、直接的なシーンは一切ありません。
(この映画、唯一の違和感を覚えるシーン。もしかして、観客の想像にまかす演出?)

うーん。
どうなんだろう?
ここからは筆者の勝手な想像です。
2014年3月スタートNHK連続テレビ小説「花子とアン」の出演が決まっていた高梨臨の”朝ドラブレイク”を予想しての事務所の方針かも。
”結果”は御存じの通り。

”清純派女優”のイメージを崩すのは確かに冒険ではあります。
(2018年公開の映画「スマホを落としただけなのに」のヒロイン稲葉麻美役の北川景子もクライマックスに犯人に拉致されるが、乱暴は最小限に留められています。ですから、このシーンのハラハラドキドキ感は皆無。映画全体の出来は悪くないのに残念)

KILLERS キラーズは見るべき映画か?

サスペンス映画とはいえ、バイオレンス満載。通常であれば、138分は明らかに長い。

ですが、この映画「KILLERS キラーズ」は長さを感じさせません。

演出の巧みさはあるが、後半まで”先が見えないストーリー展開”が素晴らしいから。

(パユが絶対絶命になるシーンがいくつかあるが、その都度、窺知を脱するのに驚く)

ラスト。
廃墟の最上階。
拳銃。
手錠。
野村とパユの対決。

 

これだけ”アイテム”が揃えば、結末は想像がつくけど、そこまで飽きさせない映画です。

おすすめ映画

”今宵も悪夢は世界のどこかで誰かが見る”

(ナイトメア・シンジ)

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大学時代に現劇団の前身「スパースターノイローゼ」旗揚げ。 1989年劇団「営業二課」設立。 1997年松竹シナリオスクール卒業。 フェニックス掌編文学賞入賞。 2009年8月から2017年2月まで中央林間カルチャースタジオ演技講師に就任。 現在は映画脚本、舞台演出、脚本、ラジオドラマ制作、リーディング講師など精力的に活動中。 演技指導はマンツーマンを基本に行っている。 日本劇作家協会会員。 劇団営業二課主宰。 横須賀まなび館演技講師。

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