演技初心者とワークショップ大好きなら『ピーター・ブルックの世界一受けたいお稽古 基準を上げる』はおすすめかも

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ナイトメア・シンジ

大学時代に現劇団の前身「スパースターノイローゼ」旗揚げ。 1989年劇団「営業二課」設立。 1997年松竹シナリオスクール卒業。 フェニックス掌編文学賞入賞。 2009年8月から2017年2月まで中央林間カルチャースタジオ演技講師に就任。 現在は映画脚本、舞台演出、脚本、ラジオドラマ制作、リーディング講師など精力的に活動中。 演技指導はマンツーマンを基本に行っている。 日本劇作家協会会員。 劇団営業二課主宰。 横須賀まなび館演技講師。

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今日、ご紹介するのは、「ピーター・ブルックの世界一受けたいお稽古」です。

キャッチ・コピーは

”選ばれた役者にだけ許された 門外不出の創作の舞台裏”
ナイトメアシンジ
正直、おおげさ。でも、大抵のキャッチ・コピーはそんなもの
演劇界の神様
生きる伝説と呼ばれたピーター・ブルックの創作現場が見られる。その秘めたる現場の扉が遂に開く…

と聞けば、お芝居を志す、お芝居をかじったことのある人間には興味津々。

ピーター・ブルックの世界一受けたいお稽古」の監督は息子でありドキュメンタリー映画監督であるサイモン・ブルック

息子サイモン・ブルックが10年に渡り、父のピーター・ブルックを説得し、5台の隠しカメラを使って撮った作品

映画「ピーター・ブルックの世界一受けたいお稽古」は2012年のベネチア映画祭アウト・オブ・コンペティション部門でも上映され、好評を得たドキュメンタリー映画。

日本では、2014年9月渋谷 シアター・イメージフォーラムで公開されました。

ピーター・ブルックとは?

ピーター・スティーヴン・ポール・ブルック(Peter Stephen Paul Brook CH CBE、1925年3月21日 – )は、イギリスの演出家、演劇プロデューサー、映画監督。コンパニオン・オブ・オナー勲章 (CH) と大英帝国勲章 (CBE) の叙勲者。

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』

映画「ピーター・ブルックの世界一受けたいお稽古 基準を上げる」のイントロダクションを一部抜粋

その凄さがわかるかも。

映画「ピーター・ブルックの世界一受けたいお稽古 基準を上げる」のイントロダクション

演劇史に名を残す偉大な演出家ピーター・ブルック。“なにもない空間”という演劇論に基づき、最小限の装置と小道具、俳優の肉体から、イマジネーション豊かな劇空間を生み出す舞台は、世界中の観客を魅了し「魔術的舞台」とも呼ばれてきました。日本でも、1973年の「真夏の夜の夢」を皮切りに、「マハーバーラタ」、「テンペスト」などを相次いで上演、2012年に来日した「ピーター・ブルックの魔笛」では1台のピアノ、7人の歌手、2人の俳優、そして舞台上に置かれた数十本の竹の棒だけで、誰も観たことがない豊かな「魔笛」を創り出し、多くの演劇人、音楽人を驚かせました。

(とにかくスゴイ人)

映画「ピーター・ブルックの世界一受けたいお稽古 基準を上げる」の上映時間は86分。

出演はピーター・ブルック作品でおなじみの笈田ヨシなど、あらゆる国籍の俳優たち。

「ピーター・ブルックの世界一受けたいお稽古」の内容をご紹介しましょう。

「ピーター・ブルックの世界一受けたいお稽古」の内容

2週間ものワークショップを映すこの作品は、床に敷かれた1枚のカーペットの上に”目に見えない”1本のロープを引くところから始まります。

ピーター・ブルックは言います
”綱渡り”を習得するには、イマジネーションが必要だ

役者たちにカーペットの上を裸足で歩かせるピーター・ブルック。綱渡りを演じさせます。

ピーター・ブルックは言います
オペラ「魔笛」のシーンと同じだ演技者に燃え盛る火や怒る滝の上を落ち着いて歩くんだ
魔笛とは、物凄く簡単に説明すると、「魔法の笛」に導かれ、さらわれた王女の救出に向かう王子が待ち受ける試練を描くモーツァルトのオペラ 
ナイトメアシンジ
ないはずのロープや困難な道を想像して歩くのは、演技上級者でも難しい
ピーター・ブルックは続けます
くぐり抜けるには別の努力がいる火の中を歩くには痛みや恐怖といった敵に打ち勝つ努力が必要だ身体全体を動かす。今までと違う力が求められる
ナイトメアシンジ
(もう、哲学に近い)(画面に映るピーターブルックの着るオレンジのシャツがいい色。欲しい)

ピーター・ブルックは役者たちを鼓舞します。同じ事を繰り返してはダメだ芝居とは普通を演じることだ

シンジ
演出家なら誰もが言う。でも、ピーター・ブルックが言うと説得力が違うな

演技は判断やコメントを加える作業とは違うリアルを追及することなんだ

まったく、その通り

続いて、ピーター・ブルックが行うのはシェアード・マインドと言う心をひとつにするエクササイズ

音楽家が常に教えてくれるのは沈黙にバランスがあることだ沈黙が抱える空っぽな間が、また次の音を紡いでいく沈黙が長すぎると次の音は死ぬ短すぎるとんでもない次の音は慌ただしく人工的でヒステリックだでもない絶え間なく変わるテンポやリズムの中で生命が流れていく

シンジ
難しく言っているけど、たぶん会話の”リズムと間”について話しているんだと思う

ここで、ピーター・ブルックは世界中にあらゆる演技ワークショップで行われているカウント・ゲームを役者たちに課す

互いの顔が見える位置に立ち、空気を読みながら1,2,3……と数字を数えていく。発言権は全員に等しくあり、誰が何度連続で言っても構わない。しかし、数字を数えるタイミングが重なると失敗とみなされる。わお。ピーター・ブルックもやるんだ。少し、驚いた

ピーター・ブルックは緊張し、落胆し、惑う役者たちに語りかける。

私が重要視しているのは、どんな言語でも演じるをプレイ(遊ぶ)と表現する点だ悲劇も“プレイ”オィディプス(ギリシャ神話の登場人物)もイカオステ(オィディプスの母)もプレイするフランス語ではジユエ、ドイツ語ではシュピーレンオランダ語ではスピーレン演技は、いつも喜びに溢れている

(楽しめって言ってる。緊張からは何も生まれない)

ピーター・ブルックは続ける
いわゆる演技や芝居と呼ばれるものには、すべて観客と一体になれる瞬間がある。突然、自由な何かに包まれ、かってない喜び頑張り生まれるのだ

(至福の瞬間だね。芝居をしているものだけに許された)

力量に依存したコメディには生命が宿らない技術に頼った悲劇にも命は吹き込まれない世界観に没入している感覚を喜びに変えるんだこれが芝居の喜びだ

シンジ
役になりきれっていうこと
アイデアや想像力を得るにはどうしたらいいのか?という役者の質問に対し、ピーター・ブルックは答えます。
意識を高め“気づき”を得る表現とは、それだけだ
一瞬のモーメント
シンジ
ふと、降りて来るインスピレーションを逃すなということ

ピーター・ブルックは演出家についても言います。すべてを指示する指揮者は無能だ。優れた指揮者は、教える以外に自らも生き、感じる力がある

シンジ
ごもっとも。すべての職業のリーダーにもいえることだけど

”演技”についてもピーター・ブルックは言います。人の心を釘付けにするには、役者の全身に”なにか“が宿る必要がある

シンジ
努力。神様は努力に報いる
演技シーンに注文をつけるピーター・ブルック
違うよ、セザールあそこまで気持ちを届かせないと強く”気“を送るんだでないと相手に伝わらない
シンジ
距離を意識。相手の心に届かせる
”演技の突破口とインスピレーション”についての話し合いはやや興味深い。
映画「「ピーター・ブルックの世界一受けたいお稽古 基準を上げる」は演技初心者には得ることのあるドキュメンタリー映画です。 
演出家・脚本家・映画評論家・演技講師・リーディング講師・ナイトメアプロダクションCEO の6つの顔を持つナイトメアシンジ
いや、すべての演技者の”原点回帰”でもあるかも。(考え方によるな)

哲学的すぎるきらいもあるし、興味のある方のみ見るべし。

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”今宵も悪夢は世界のどこかで誰かが見る”

(ナイトメア・シンジ)

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大学時代に現劇団の前身「スパースターノイローゼ」旗揚げ。 1989年劇団「営業二課」設立。 1997年松竹シナリオスクール卒業。 フェニックス掌編文学賞入賞。 2009年8月から2017年2月まで中央林間カルチャースタジオ演技講師に就任。 現在は映画脚本、舞台演出、脚本、ラジオドラマ制作、リーディング講師など精力的に活動中。 演技指導はマンツーマンを基本に行っている。 日本劇作家協会会員。 劇団営業二課主宰。 横須賀まなび館演技講師。

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