完成まで17年を費やした園子温監督の映画『BAD FILM』とはどんな映画か?

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ナイトメア・シンジ

大学時代に現劇団の前身「スパースターノイローゼ」旗揚げ。 1989年劇団「営業二課」設立。 1997年松竹シナリオスクール卒業。 フェニックス掌編文学賞入賞。 2009年8月から2017年2月まで中央林間カルチャースタジオ演技講師に就任。 現在は映画脚本、舞台演出、脚本、ラジオドラマ制作、リーディング講師など精力的に活動中。 演技指導はマンツーマンを基本に行っている。 日本劇作家協会会員。 劇団営業二課主宰。 横須賀まなび館演技講師。

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今日、ご紹介するのは、またまた園子温監督の作品です。
タイトルは「BAD FILM」です。

この映画「BAD FILM」は、
園子温監督の“未完の大作”といわれた作品です。

いわくつきの映画
園子温監督が1995年に丸々1年間かけて2000人のエキストラを使って撮影したものの、”未完成”になっていた。
(どうですか、少しだけ興味が沸きましたか?)

園子温監督作品「BAD FILM」

完成版は20012年11月24日に第13回東京フィルメックスの特別招待作品として、有楽町朝日ホールで上映されました。
上映時間は161分。

園子温監督作品「BAD FILM」は、日本人自警団と外国人グループの抗争を軸に、中央線高円寺周辺で暴走するストリート映画。園子温監督が主催した路上パフォーマンス集団「東京ガガガ」のメンバーが多数出演しています。

「東京ガガガとは?」

園子温監督の原点。1990年代前半、文字やアートが書かれた巨大な横断幕を掲げて「ガガガ」と叫びながら、渋谷や新宿の街を練り歩いていた路上パフォーマンス集団のこと。


画像出典元:ダ・ヴィンチニュース

園子温監督曰く、「最初は渋谷のスクランブル交差点を占拠しようと始めた。決して意味があることではなく、無意味、無思想、無宗教がキーワード。『ガガガ』は快楽のマグマみたいなもの」と説明しています。

わずか数人で始めたパフォーマンスはやがて、日本中を巻き込み、最終的には2000人にふくれあがった。

映画「BAD FILM」が未完成で終わったわけ

撮影素材はなんと約150時間にのぼる
「当時は完全なインディペンデント。撮影が終わった時点で資金が底をついて、編集もできず手つかずの状態になった」
と園子温監督は後のインタビューで答えています。

映画「BAD FILM」が作られた背景

当初は映画「BAD FILM」は地下鉄でテロが起こるという結末だったが、撮影が終わる直前に、オウム真理教による地下鉄サリン事件が起こり、変更を余儀なくされたという。

園子温監督はインタビューで映画「BAD FILM」について、「95年当時はSF的なブラックジョークのつもりだったが、今見ると、切迫したリアルな空気感がある。こんなポリティカルな映画になるとも、こんな時代が来るとも思っていなかった。もしこの映画がなければ、時代や人間、魂との接合点を見失っていたかもしれない。自身にとっての分岐点だった」と語っている。 

映画「BAD FILM」について

ストーリーは至ってシンプル。いつものように説明する必要すらありません。高円寺を舞台に在日外国人排斥を訴える過激派グループ”神風”とそれに抵抗する中国人グループ”白虎帮”の対立と融和、そして、破滅を描いています。

出演者は「東京ガガガ」のメンバー

ナイトメアシンジ

みな、一様に芝居は決して上手くありません。
(素人だから、当然)

園子温監督の出演してます。
(演技についてはノーコメント。広報を通してください)

映画自体はやや、学生の自主制作ムービーに近い出来。
(ナレーション・ベースは面白い)

車のクラクションと渋谷の交差点と人間がこれほど絵になるとは驚きですけど。
(さすが、園子温監督)

個人的な感想ですが、高円寺というお洒落な下町を舞台にしていることに、まず筆者は違和感を感じます。(街中での大胆でハードなゲリラ撮影は凄い。園子温監督の高密度エネルギーのなせる技。今はもう出来ないだろうな)
ナイトメアシンジ

ハンディ・カメラを使った疾走感は悪くないが、161分は長すぎる。
(好きな方には至福の時)

電話ボックスのガラスの破壊シーン、あれはマジか?
(さすがにビックリ)

ナイトメア・リュウタはお気に入りらしい
感じ方は様々でいいと思いますが、筆者には”満足より後悔”が残った映画。
DVDには「東京ガガガ」の特典映像あり。

筆者はもう、園子温作品はお腹一杯です。

この園子温監督作品「BAD FILM」は園子温監督が言うように、「あくまでパーティ映画としての楽しさを、観客の皆さんと共有したい」という作品でもあります。 

お時間と興味のある方のみ御覧下さい。

本日はこれまで。

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”今宵も悪夢は世界のどこかで誰かが見る”

(ナイトメア・シンジ)

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大学時代に現劇団の前身「スパースターノイローゼ」旗揚げ。 1989年劇団「営業二課」設立。 1997年松竹シナリオスクール卒業。 フェニックス掌編文学賞入賞。 2009年8月から2017年2月まで中央林間カルチャースタジオ演技講師に就任。 現在は映画脚本、舞台演出、脚本、ラジオドラマ制作、リーディング講師など精力的に活動中。 演技指導はマンツーマンを基本に行っている。 日本劇作家協会会員。 劇団営業二課主宰。 横須賀まなび館演技講師。

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