映画『クリープ』におけるファウンド・フッテージ・ムービーの考察

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ナイトメア・シンジ

大学時代に現劇団の前身「スパースターノイローゼ」旗揚げ。 1989年劇団「営業二課」設立。 1997年松竹シナリオスクール卒業。 フェニックス掌編文学賞入賞。 2009年8月から2017年2月まで中央林間カルチャースタジオ演技講師に就任。 現在は映画脚本、舞台演出、脚本、ラジオドラマ制作、リーディング講師など精力的に活動中。 演技指導はマンツーマンを基本に行っている。 日本劇作家協会会員。 劇団営業二課主宰。 横須賀まなび館演技講師。

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今日、ご紹介するのは映画「クリープ」です。
映画「クリープ」はファウンド・フッテージ・ホラーです。


画像引用:wikipedia

ファウンド・フッテージとは、
(found footage)は、映画やテレビ番組のジャンルのひとつでモキュメンタリーの一種です。

モキュメンタリーについては、
「白石晃士監督は新しいカルト日本映画の礎」を御覧下さい。

ファウンド・フッテージとは?
”撮影者が行方不明である、埋もれていた過去の映像などが 撮影者と無関係な者に渡り、そのまま公開されることになった”という設定がされたフイクション作品のこと。映画「ブレア・ウィッチ・プロジェクト”(1999)が有名です。

映画「クリープ」は2014年のアメリカ映画。
上映時間は77分。
日本では劇場未公開。

残念ながら、今のところはNetflixによる配信のみでしか見ることができまません。
(劇場派・DVD、ブルーレイ派のみなさん、すいません)

Netflixとは?
Netflixとは、アメリカ合衆国のオンラインDVDレンタル、映像ストリーミング配信事業会社です。

2018年の売上は157億ドル、契約者数は世界で1億2500万人。映画やドラマをオンラインでスマートテレビ、ゲーム機、PC、Mac、モバイル機器、タブレットなどでストリーム再生できる。オリジナル作品も多い。(アルフォンソ・キュアロン監督・脚本・共同製作・共同編集映画「ROMA/ローマ」が有名。

「ROMA/ローマ」は第91回アカデミー賞外国語映画賞にメキシコ代表作として出品、同賞および作品賞を含む同年最多の10部門にノミネートされた。外国語映画賞・監督賞・撮影賞の3部門を受賞。
2018年11月21日にアメリカ合衆国で限定公開が始まった後、12月14日よりNetflixで配信。
Netflix作品として初めて日本の映画館で興行的に劇場公開された作品でもある)

映画「クリープ」の原題は”Creep”。
”這う、ゆっくりと近づく、忍び寄る 絡みつく”などの意味。
(なかなか良いタイトルですな)

映画「クリープ」の監督はパトリック・ブライス。

画像出典:IMDb

(今年2019年のサンダンス映画祭ミッドナイト部門でプレミア上映したデミ・ムーアとエド・ヘルムズ主演で歌手のブリトニー・スピアーズも出演している「Corporate Animals (原題)」の監督です)

出演は
ジョセフ役にマーク・デュプラス 。
アーロン役にパトリック・ブライス。
(原案・脚本もこの二人)

マーク・デュプラスは、監督業もこなす俳優。


画像出典元:マーク・デュプラス

2012年映画キャスリン・ビグロー監督「ゼロ・ダーク・サーティ」でCIA分析官としても出演しています。

では、映画「クリープ」のあらすじを途中までご紹介します。

映画「クリープ」あらすじ


画像出典:imdb

映像作家のアーロンは「ビデオ撮影をしてくれる人を募集中。1日につき1000ドルを払います。」という妖しいネット広告を目にする。

金を必要としていたアーロンは応募する。広告主はジョセフという名前を名乗る。

山の麓のセカンド・ハウスに呼び出されるアーロン。ジョセフは自分は脳腫瘍に犯され、余命半年足らずだとアーロンに告白する。

妻のアンジェラは妊娠しているが、お腹の子供は自分の姿を見ることが出来ない。

子供に見せるために、今のうちに自分の元気な姿をビデオに収めておきたいと理由から映像作家を募集したのだとアーロンに話す。

アーロンは納得して、撮影を始める。だが、徐々にジョセフの奇妙な振る舞いや言動が目立ち始めるようになる。

アーロンはそれを癌によるものだと思い込むが、不審は段々と募ってゆく。

一日の撮影が終わり、ホッとして、帰ろうとするアーロンをジョセフが引き止める。
一杯だけお酒を付き合って欲しいというのだ。
アーロンは仕方なく付き合うことにするが…。

映画「クリープ」の考察

(ここからは、ややネタばれあり)

77分の間、出演者はほぼ二人。
(マーク・デュプラス とパトリック・ブライスの演技力も悪くありません。いや、これがこの映画の肝)

映画「クリープ」は人里は慣れた場所で展開するお話です。
(寂寥感のあるロケーションもこの映画に一役買っている)

カメラはアーロンの持つハンディ・カメラが”目線”になります。
効果音や音楽はありません。
(映画はドキュメントのように静かに進行していく)

血がドバッと出たり、美女の甲高い悲鳴もしません。
殺人鬼が物凄いスピードで追いかけてきたりもしません。
凶器になるような刃物すらも出てきません。
(冒頭の斧くらい。象徴的なシーンでラストに繋がる)

ナイトメアシンジ

自分達以外誰もいない空間で、初めて会う人間がたった二人きりでいる。
そんな究極の状況。

”あなたならどうする?私、オレなら、どうする?
人間考察。

この映画「クリープ」は、自然とそんなことを考えながら見てしまいます。
色々な考察が出来るスリリングでエキセントリックで緊張感のあるホラー。
批評家支持率は92%

事実、この映画のあと2作目が作られます。

一度、御覧になる価値あり。

次回は、なんと映画「クリープ2」をご紹介します。

お楽しみに。

「映画『クリープ』におけるファウンド・フッテージ・ムービーの考察」を読んで下さった読者の皆様へ

「クリープ 映画 考察」を読んでくれた方にオススメしたい記事がありますのでコチラも併せて読んでみて下さい→→カルト日本映画『ツィゴイネルワイゼン』はどんな映画か?

”今宵も悪夢は世界のどこかで誰かが見る”

(ナイトメア・シンジ)

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大学時代に現劇団の前身「スパースターノイローゼ」旗揚げ。 1989年劇団「営業二課」設立。 1997年松竹シナリオスクール卒業。 フェニックス掌編文学賞入賞。 2009年8月から2017年2月まで中央林間カルチャースタジオ演技講師に就任。 現在は映画脚本、舞台演出、脚本、ラジオドラマ制作、リーディング講師など精力的に活動中。 演技指導はマンツーマンを基本に行っている。 日本劇作家協会会員。 劇団営業二課主宰。 横須賀まなび館演技講師。

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