【演技における声の出し方】練習すれば、あなたも夏目雅子になれる?

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ナイトメア・シンジ

大学時代に現劇団の前身「スパースターノイローゼ」旗揚げ。 1989年劇団「営業二課」設立。 1997年松竹シナリオスクール卒業。 フェニックス掌編文学賞入賞。 2009年8月から2017年2月まで中央林間カルチャースタジオ演技講師に就任。 現在は映画脚本、舞台演出、脚本、ラジオドラマ制作、リーディング講師など精力的に活動中。 演技指導はマンツーマンを基本に行っている。 日本劇作家協会会員。 劇団営業二課主宰。 横須賀まなび館演技講師。

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脚本家・演出家・演技トレーナー・映画評論者のナイトメアシンジです。
今日は演技における声についてお話しましょう。

演技における声の出し方

話すための声には呼吸が不可欠なのは皆さんもご存知ですね。
吸う・吐くの呼吸動作がなければ、人はものを言うことが出来ません。
声を出すことが出来ません。

声を出すときには吐く息を使います。
(吸いながら声を出す人はいない)

呼吸には、鼻呼吸と口呼吸があります。

普通、息は鼻から吸って口から吐きますが、話すときには口と鼻の両方から吸い込むほうが楽に急速に吸い込めます。

吸った息を吐くとき、声帯に当たるものが声となります。
吐く息が長く続けば続くほど、一気に長く喋れます。
上手な役者は息が長く続きます。
息は練習で長くはけるようになります。

(2012年からフジテレビ系列で放映されたTVドラマ「リーガル・ハイ」の堺雅人演じる敏腕弁護士古美門研介のセカンド・シーズン第9話の長セリフは圧巻でしたね。見てない人は一度御覧下さい。たぶん、堺雅人は息を長く吐けるに違いない。堺雅人も劇団出身。たくさんの練習の賜物でしょう)

声の出し方も役者それぞれですが、演技者として筆者が最もリスペクトする女優に夏目雅子がいます。
夏目雅子について少々、ご紹介しましょう。

夏目雅子

夏目雅子は1957年12月17日 東京都生まれ。
1976年日本テレビ愛のサスペンス劇場「愛が見えますか…」のオーディションで486人の応募者の中から選出されてヒロイン役で女優デビューしました。
(57回連続NGを出したらしい)

1977年東映映画「トラック野郎・男一匹桃次郎」にマドンナの小早川雅子役に抜擢されて映画初出演。
1978年日本テレビ系TVドラマ「西遊記」で三蔵法師役を演じて人気を得る。
(平均視聴率20%)

1982年映画五社英雄監督の名作「鬼龍院花子の生涯」で押しもオされぬ”名女優”としての地位を確立。
以降、「時代屋の女房」(1983年) 南極物語(1983年) 「魚影の群れ」(1983年)「瀬戸内少年野球団」(1984年) など多数の映画に出演するも、急性骨髄性白血病と診断され、約7ヶ月に渡る闘病生活を送りながらも順調に回復した矢先に抗がん剤の副作用が原因とみられる肺炎を併発。

意識不明の重体になり、1985年9月11日逝去。
わずか27歳没。
(本当に残念です。心からご冥福をお祈りします)

さて、筆者がご紹介するのは、夏目雅子主演映画「鬼龍院花子の生涯」の有名なセリフです。

映画「鬼龍院花子の生涯」は、大正から昭和にかけて、ふたつの時代に生き抜いた土佐の侠客鬼龍院政五郎とその周辺の女性の人生を描いた作品。

原作は高知出身の直木賞作家の宮尾登美子の同名小説です。

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映画「鬼龍院花子の生涯」は1982年6月5日公開。
上映時間は146分。

映画「鬼龍院花子の生涯」の中で夏目雅子はこんなせりふを吐きます。

「わては高知の侠客、鬼龍院政五郎の、鬼政の娘じゃき、なめたら、なめたらいかんぜよ!」と啖呵を切るシーン。(「なめたら、いかんぜよ」は1982年の流行語にもなりました)

この”有名なシーン”について説明します。

夏目雅子演じる松恵が、堅気にもかかわらずヤクザの抗争に巻き込まれて殺された夫の葬儀に乗り込んで遺骨を分けてもらおうとします。しかし、夫の父親に「お前のようなヤクザ者の娘にくれてやるくらいなら、犬猫でも食わした方がマシじゃ、とっとと帰れ!」と突き放されてのセリフです。

もう、シビれます。
あの清楚キャラの夏目雅子の口から漏れたセリフのカッコイイこと。
(原作にはないセリフ)

演技において、”セリフをセリフっぽく言わないこと”は大事です。
セリフでなく本当の言葉として伝える。そうしないと、見ているほうは醒めてしまうからです。自然な声の出し方が演技を左右すると言って過言ではありません。
(演技は自然にと言われる理由)

夏目雅子の渾身の演技

夏目雅子は映画「鬼龍院花子の生涯」で第25回ブルーリボン賞で主演女優賞を獲得しました。
デビューで57回連続でNGを出した女優が”映画史に残る名セリフ”を生みました。
このとき、夏目雅子は弱冠25才。

(今でいうと剛力彩芽や本田翼、高畑光希あたりと同じくらいの頃です。三人とも声の出し方が似ているかも)

夏目雅子はたくさん、たくさん、練習したんだろうなぁ。
(演技って大変なんです)

練習と才能

映画やテレビで役を勝ち取るのは容易ではありません。
目には見えない影の努力があります。
それでも、出演できるのは一握り。
練習は裏切らないという言葉がありますが、それだけでは足りない芸能界。
たくさんの優れた逸材が”運と出会い”に恵まれますように…。

さて、筆者が今注目している若手女優は、2018年公開映画「孤狼の血」で日岡秀一巡査を翻弄する薬局のアルバイト薬剤師を演じた阿部純子。演技派女優ですぞ。要注目。声の出し方がキレイです。

(1993年5月7日生まれだから25才。”第二の夏目雅子”になれる逸材だと筆者は勝手に先物買い)

「演技のおける声の出し方:練習すれば、あなたも夏目雅子になれる?」を最後まで読んで下さった読者の皆様へ

皆さん、ホラー王子(ナイトメアリュウタ)の兄貴分で脚本家・演出家・演技トレーナー・映画評論者のナイトメアシンジです。

記事を最後まで読んでくれた方にオススメしたい映画がありますのでコチラの記事も併せて読んでみて下さい→→映画『セーラー服と機関銃 -卒業-』の橋本環奈の演技と稽古

(ナイトメア・シンジ)

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