映画『震える舌』は邦画史上稀に見るトラウマ映画

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ナイトメア・シンジ

大学時代に現劇団の前身「スパースターノイローゼ」旗揚げ。 1989年劇団「営業二課」設立。 1997年松竹シナリオスクール卒業。 フェニックス掌編文学賞入賞。 2009年8月から2017年2月まで中央林間カルチャースタジオ演技講師に就任。 現在は映画脚本、舞台演出、脚本、ラジオドラマ制作、リーディング講師など精力的に活動中。 演技指導はマンツーマンを基本に行っている。 日本劇作家協会会員。 劇団営業二課主宰。 横須賀まなび館演技講師。

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脚本家・演出家・演技トレーナー・映画評論者のナイトメアシンジです。

今日、ご紹介するのは、トラウマ映画 邦画「震える舌」です。

トラウマ映画 邦画「震える舌」は、三木卓が1975年に発表した小説です。
河出書房新社より刊行されて、後に新潮文庫及び講談社文芸文庫として刊行。
これを原作に映画化したのが、邦画「震える舌」です。

原作は、
破傷風菌(テタノスパスミン)に侵された少女と、その両親を題材に書かれた小説。
作家三木卓自身が経験した自分の娘が破傷風菌に感染した時のことをモチーフに描いています。

邦画「震える舌」は1980年11月22日に公開されました。
上映時間は114分。

監督は1978年に映画「事件」と映画「鬼畜」で日本アカデミー賞最優秀監督賞に輝いた野村芳太郎。(映画「鬼畜」ですが、こちらもトラウマ映画認定です。あまりにタイムリーすぎて、あらすじすら、述べるのがはばかれます。但し、緒方拳と岩下志麻の演技はもう絶品)

出演は
三好昭役に渡瀬恒彦。
(この映画「震える舌」で日本アカデミー最優秀主演男優賞にノミネート)

その妻邦江を十朱幸代。
破傷風菌に侵される娘昌子に若命真裕子。

昌子の主治医役能勢を中野良子が演じている。
(この映画「震える舌」で日本アカデミー最優秀助演女優賞にノミネート)

では、早速、トラウマ映画 邦画『震える舌」のあらすじをご紹介していきましょう。

トラウマ映画 邦画「震える舌」あらすじ

三好昭と妻邦江の幼稚園児の娘、昌子は泥遊びで手に小さな傷を負う。数日後、昭が昌子の奇妙な歩き方に気づく。その夜、昌子は口から血を流して、体を強張らせる発作を発症する。驚いた昭は昌子が舌を噛まないよう、口を開けさせ、指で押さえる。昌子は救急搬送される。搬送先の当直医は、脳の病気の疑いを指摘。大きな病院に行くよう勧める。

心配になった昭と邦江は、その日のうちに知り合いの伝を頼り、大学病院に行く。担当医は心因性と判断、明日改めて来院するよう指示する。

翌日、診察をした小児科教授は心因性を否定、精密検査が行われ、破傷風と診断を下す。担当は女性医師能勢と男性医師江田になる。

昭と邦江は、破傷風は発症率は低いが、痙攣発作での脊椎骨折、呼吸器や心臓の麻痺で死に至る可能性もあり、致死率が大変に高い病気であると説明を受ける。

破傷風は治療中は絶対安静で、音や光などの刺激に反応するため、個室での治療が行われることになる。暗い病室で、息を殺して娘を見守る昭と邦江。だが、突然の子供の騒ぎ声に反応し、激しい痙攣発作を起こす昌子。

翌日も治療は続けられるが、発作の頻度は増していくばかり。昭と邦江は心配で寝ることさえ、ままならない状況が続く。

3日目、廊下で配膳トレーが落ち、昌子は再び激しい発作に襲われ、昌子の治療は酸素テントの中で行われることになる。

昭もまた、娘の口に自分の指を突っ込んだ事による感染に怯えていた。治療中の昌子のむごい姿に堪えられず邦江は錯乱するが、昭に取り押さえられる。ことの重大さに昭の母親と兄も駆けつけてくるが何も出来ない。

4日目、昌子の心音は一時停止するが、心臓マッサージで持ち直す。娘の死を覚悟する昭と邦江。自分も感染したと思い込んだ邦江は娘の髪を切り取り持ち帰り、自宅で後悔の念にさいなまれる。翌朝、邦江は恐怖から病院に戻れないと言い出す。邦江を懸命に説得する昭。

2週間後、昌子の治療はようやく峠を超え、病室の暗幕は外され、昌子の口から酸素チューブが外される。目覚めた昌子は、「チョコパン、食べたい」と言葉を口にする。昭は医師の承諾を得て、病院の自動販売機に走るのだった…。

映画「震える舌」がトラウマ映画である理由

医療ドラマや家族ドラマというより、オカルト・ホラー色が強いです。
予告編でも、”新しい恐怖映画”と銘打たれていますから間違いありません。
娘昌子役の若命真裕子の発作シーンも、まるでエクソシストのワン・シーンのよう。

憔悴しきった十朱幸代の表情と髪なんかリングの貞子を思わせるし、音楽もホラー要素が強い。

”少女は悪魔と旅立った”と始まる予告編を見て、困難に立ち向かう明るい家族映画だとは誰も思うまい。
この映画がトラウマになり、夜、うなされたのは筆者だけではないと思います。
(マジで)

破傷風の恐ろしさに警鐘を鳴らす映画ではあるけど、今、見ても充分、怖い。

その辺のホラー映画より怖い。
トラウマ必死のホラー映画。
松竹やるなー

「映画『震える舌』は邦画史上稀に見るトラウマ映画」を最後まで読んで下さった皆様

皆さん、ホラー王子(ナイトメアリュウタ)の兄貴分で脚本家・演出家・演技トレーナー・映画評論者のナイトメアシンジです。

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(ナイトメア・シンジ)

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